News ヘルパーを殴り、汚水を飲むよう強要した夫婦に実刑

Jail for couple who punched, forced maid to drink dirty mop water

TODAY紙によると、シンガポール人夫婦が床用洗剤と犬の毛が混ざった汚水をヘルパーに飲むよう強要するなどしたことから、虐待の罪に問われており、2月11日に実刑判決が言い渡されました。

美容室のマネージャーを務める39歳のLinda Seah Lei Sie容疑者は、同虐待の大部分を占める6つの容疑で有罪となり、3年間の懲役が言い渡されました。

彼女は被害者であるミャンマー人ヘルパーPhyu Phyu Mar氏に、メイドエージェンシーによる命令だとして台所の床に頭を強くぶつけるよう強要、さらにヘルパーの髪の毛を強く引っ張ったことで大量の髪の毛が抜けたそうです。

Seah容疑者は同ヘルパーに11,800ドルの賠償金を支払うよう命じられ、そのうち9,000ドルは彼女の痛みと苦痛を補うため、残りの2,800ドルは彼女の4ヶ月にわたる収入の喪失を保障するためです。

一方の44歳のインテリアデザイナー、Seahの夫、Lim Toon Leng容疑者は、ヘルパーの額を2回殴打した罪で有罪判決を受け、6週間の懲役刑を宣告されました。この夫婦の弁護士は、彼らの有罪判決と判決に対して上訴する旨を裁判所に告げており、上訴待ちのまま執行停止が認められました。

夫Lim容疑者の保釈金は5,000シンガポールでしたが、Seah容疑者の保釈金は10,000シンガポールドルから15,000シンガポールドルに増額され、さらに彼女がシンガポールを出国するのを防ぐために本人のパスポートを強制的に屈伏しなければなりませんでした。

同ミャンマー人ヘルパー、Phyu Phyu Mar氏の年齢は公表されていませんが、2016年2月に現在7歳の同容疑者夫婦の娘の世話をするために雇われ、Punggolにあるフラットで生活、同年の8月から10月に渡り虐待されていました。その他、Seah容疑者はヘルパーに自らの肩にお湯を注ぐことを2回強制しただけでなく、患部を手当てせず、針で水疱を穿刺するよう強要、さらに携帯電話でヘルパーの頭、目、そして手を殴打しました。

地区裁判官のOlivia Low氏は、Seah容疑者の行為は「計算」されており、Phyu Phyu Mar氏に心理的および身体的危害をもたらしたことからより深刻な求刑が必要だとし、さらに16日間に渡る裁判において同容疑者が「明らかな後悔」が欠如していたことを指摘しています。

また同裁判官は、「被害者に自分自身にお湯を注ぐように強制したこと、そしてメイドエージェンシーが被害者に床に頭を打ち付けるよう命令していることにしたのは、責任逃れの口実だった」、「Seah容疑者の被害者の仕事に対する不満があったとしても、いかなる形態の暴力も正当化すべきではない」と付け加えました。

Seah容疑者の弁護人であるRagbir Singh Bajwa氏は、「Seahの娘はRaffles Girls’ Primary Schoolの小学校2年生で、彼女にとってSeahの存在は重大です。彼女の為にも減刑を求めます」と述べており、さらにSeah容疑者が他の2人のヘルパーと何の問題もなかったこと、そのうち1人は、約3年半の間彼女の元で働いておりこれまで1度も「不正の申し立てはなかった」ことを指摘しています。

副検察官のSarah Shi氏は裁判所に対し、今年1月31日に記録された被害者に関する声明を引用しながら、ヘルパーに与えられたトラウマを考慮に入れるよう求めました。その中で、Phyu Phyu Mar氏は、彼女が再び虐待される可能性を鑑み、ヘルパーとして働き続けることに恐怖を覚えていることに言及。さらに同氏は、「彼らのように弱い立場ということに加え、シンガポールで虐待に巻き込まれる因果関係を考えると、彼女たちのようなヘルパーたちを雇用主による虐待から守るのは公益問題です」と、判決提出に書き加えました。

【これは元記事を要約・抄訳したものです】

https://www.todayonline.com/singapore/jail-terms-couple-who-punched-forced-maid-drink-dirty-mop-water

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