MOMのFDW向けアドバイザリー発表後の業界動向をヒアリング

シンガポールにおける新型コロナウイルスの感染防止対策の一環としてMOMがFDW(Foreign Domestic Worker)ならびに関係者向けに発表した最新のアドバイザリーに基づき、FDWを取り巻く環境がどのような影響を受けているのか、実際にオーチャードのFar East Shopping Centreにあるエージェンシー5軒に足を運び、エージェントから直接話を聞くことができたのでその様子をお伝えしようと思う。

いつもはヘルパーさんたちで賑わっているエージェンシー

あるエージェンシーで現在案内してもらえるヘルパーさんはどれぐらいいるのかと尋ねたところ、5人の履歴書を出してきてくれた。

「いつもならNewも合わせてこれの倍近くは案内できるのだけど、今はTransferしかいないのよ」とエージェントの女性。

多くのエージェントが口を揃えて言うのは「NewのFDWがいない。いつ来るかわからない」ということ。シンガポール国外からの入国を規制しているので当然と言えば当然のことである。

そうかと思えば別のエージェントは「Newは無理だけどインドネシア人のEx.Singapore(シンガポールでFDWの経験があり、自国にいるヘルパーさん)は船で入国できるから案内できる」と言っていた。こちらは若干信ぴょう性に欠ける内容なので、Ex.Singaporeのヘルパーさんをお探しの場合は必ずエージェントに情報を確認していただきたい。

Newのヘルパーさんはいない。その結果、どのような事が起こっているのかというとTransferのヘルパーさんしか案内できない状況のようだ。しかし、そんなに都合良く契約更新の時期がきたり、解雇されたりするヘルパーさんがたくさんいるわけでもない。


またMOMのアドバイザリーにも記載があった通り、解雇を考えていた雇用主が考えを改めて雇用を継続したりするケースも増えているらしい。あるエージェンシーではすでに2件ほど解雇の取り止めの依頼があったそうだ。

また、需要と供給のバランスからTransferの賃金が上がる可能性を予測するエージェントが数多くいた。Transferのヘルパーさんの中には、自分の市場価値をわかっていて強気な給与交渉をしたりする方もいるらしい。

現在ヘルパーさんをお探し中の方は早目に意思を固めた方がいいのかもしれない…
しかし明日にはまた情勢が変わっているかもしれないのでここは難しい決断である。

さて、そんな中、雇用主を探しているヘルパーさんたちはどうしているのか。
いつもは休日を過ごすヘルパーさんたちでごった返すオーチャードだが、「外出を控えるように」というアドバイザリーを受けてからは、さすがに少ない。
時折、いつもと変わらず自撮りをしているヘルパーさんグループも見かけるが、シンガポールなのに閑散という言葉がしっくりくる前代未聞の事態。

日曜日はいつでも面接ができるようにと待機しているヘルパーさんでごった返すエージェンシーでもヘルパーさんの姿は数えるほど。
雇用主によっては面接のためだけなら外出を認める、という方もいるそうだ。
そして肝心の面接はどのように行っているのかと聞くと基本的にはビデオ通話で行っているらしい。

Transferでも条件に合う人をぴったりのタイミングで探し出すのはなかなか難しいのかもしれない。

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