
新型コロナウイルス影響下でのヘルパーさんとの過ごし方 有識者アドバイス 3
またCircuit Breakerによりリモートワーク、ホームラーニングに切り替わり、ヘルパーと雇用主家族が共に自宅で過ごす時間が増えました。
これまでに誰も経験したことのない生活に、ヘルパーも雇用主もお互いに不安やストレスをに感じることが増えるのではないでしょうか?
そこで&Hは、エージェンシーやヘルパー向けの教室を開催されている方など有識者の皆様にご協力いただき、ヘルパーさんと共にこの苦難を乗り越えるための暮らしのアドバイスや過ごし方に関するアイディアを伺いました。
第3回目は、NGO団体「TWC2」のボランティア兼実行委員、「HOME」でボランティアをされている日本人 MIZUEさんです。
ぜひ参考になさってください。
ヘルパーさんの休日の過ごし方についてアドバイスをください。
MOMより、ヘルパーさんは休日は家で過ごし、大事な用がある場合は、用事だけ済ませたらすぐに自宅へ帰って来るという条件の下、外出可能となっています。
本国への送金、銀行、薬局、スーパー、食事を買いにいく等という理由での外出は問題ありません。逆に雇用主にはこれらの外出を禁止する権限はありません。
ヘルパーさんの休日に仕事を依頼することを避けましょう。ヘルパーさんによっては、シンクに汚れたお皿が溜まっていたり、雇用主が洗濯物を干しているのを目前にするとお手伝いしなきゃという義務感を感じてしまう方もいます。
「手伝います」と言われても断固「ありがとう。でも今日はあなたはお休みだから、私たちにやらせてね」と対応しましょう。
もしヘルパーさんの同意のもと、休日に働いてもらえる場合は、1日分の日当を給料と合わせて、給料日までにちゃんと支払いましょう。
ヘルパーさんが自分の部屋(またはスペース)でリラックスできるように、家族と話し合って、早朝や夜は静かにするように心がけたり、ヘルパーさんが過ごす部屋の環境が整っているかどうかをヘルパーさんと一緒に確認するといいと思います。
休日を自宅で過ごすFDWにおすすめのアクティビティはありますか?
基本的には、お休みなのでヘルパーさんの時間を尊重しましょう。
気晴らしに一緒にお料理をしたり、子供たちと遊ぶ場合は、あくまでヘルパーさんに仕事ではないので、気が向かなかったら参加しなくていいという前提で意向を確認しましょう。
私の個人的なアイデアは
・Wi-Fiを共有する
・家族と一緒に映画を観る
・一緒に料理やお菓子作りをする
・一緒に夕飯を食べる
・家の庭でバドミントンをする
などです。
ちなみに我が家ではダイニングテーブルを卓球台にして卓球大会をします。
ヘルパーさんに趣味を持つことを勧めましょう。我が家のヘルパーさんは造花作り、アクセサリー作りに一時期ハマっていました。

この困難を共に乗り越えるために雇用主とFDWにアドバイスをください。
まず、後にも先にもコミュニケーションだと思います。今は雇用主にとってもヘルパーさんにとっても、前例未聞の非常事態です。
休日に外に出て気晴らしができない、自分の言語で話せる話し相手がいないのはとてもストレスになります。
ヘルパーさんも本国の家族のことが心配なはずです。本国の家族がCovid-19にどのように対応しているのが、家族はヘルパーさんの安全を心配しているかなど、色々聞いてみましょう。出来るだけコミュニケーションをとってお互いの不安などを話せれば、この非常時だけでなく今後の関係にもプラスになると思います。
ほとんどの時間を家で過ごすヘルパーさんにとって、雇用主やその家族が外からウイルスを持ってこないか心配です。でも雇用主がどこに出かけたのかなど、ヘルパーさんは質問しづらいと思います。なので、雇用主から積極的に、自分はこれからスーパーに行く、出かけ先では十分に注意するし、帰ったらちゃんと手を洗うので心配しないで、など説明して、安心させてあげてください。
家族とヘルパーさんとの食事の時間などを利用して、みんなで正しい手の洗い方、ウィルスについての知識、今日のニュースなど話し合うようにする。
そして本国への送金です。必ずサポートしてください。
本国の家族のためにも定期的な送金は命綱なので、送金するための外出を禁止するのは絶対にしないでください。Circuit Breakerの間でも送金のための外出は問題ないはずです。
また雇用主がスーパーに行く時などに、ヘルパーさんに必要なものはあるか、聞いてみてください。外出が難しい状況なので声をかけサポートするようにしてください。
もし万が一、ヘルパーさんが風邪の症状が出た場合には、遠慮せずにすぐに雇用主に知らせるように日頃から話し合っておきましょう。早い段階での発見と、病院に行くことがどれだけ大切か、念を押しておきましょう。病気だった場合の医療費は法律に従い、全額雇用主が負担すること、もしCovid-19にかかってしまったら、シンガポール政府が全額医療費を負担することになっていることを知らせて、本人がお金の心配をして発見が遅れることを阻止しましょう。
【2020年4月7日時点のアドバイスです】
コメント ( 0 )
トラックバックは利用できません。
この記事へのコメントはありません。