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雇用者とFDWがサーキットブレーカー対策に順応  Employers, maids adjust to circuit breaker measures

シンガポール政府による新型コロナウイルス(Covid-19)の感染拡大防止の一環として、4月7日からサーキットブレーカーと呼ばれる不要不急の外出禁止期間が始まって以来、フィリピン人のFDW(以下、ヘルパー)のJayさん(31歳)は、日曜日の休日を自宅で過ごしてきました。

ところがある日、Jayさんは家族にお金を送金するためにラッキープラザに行きたいと雇用主に希望しましたが、雇用主はそれを許可しなかったことで、問題が起きたそうです。
Jayさんは、「私の雇用主はサーキットブレーカー中、私の安全を理由に私がバスやMRTに乗ることを許していませんが、その一方でマーケットに買い物に出かけるよう頼まれることがあります。この状況下で収入を失った雇用主とその家族のことが心配です」とJayさんはフルネームを明かさず不満を述べました。
シンガポール全土で展開されているソーシャルディスタンス措置の一環として、シンガポール人と同様ヘルパーにも、休日を含め可能な限り家にいるように指示が出されています。

MOMが4 月 11 日に発表したアドバイザリーで、ヘルパーは食事を買ったり、必要不可欠な用事を済ませたりするための外出はできますが、用事を終えたらすぐに帰宅すべきだと述べています。これにより、仕事とプライベートの時間の境界線がさらに曖昧になる中、雇用主やヘルパーは、オープンなコミュニケーションと相互理解が不可欠であることに変わりはありません。
The Sunday Times紙の取材を受けた人たちのほとんどは、これまでのところ、休日を家で過ごすことでうまく対処していると答えています。

CDE(the Centre for Domestic Employees)は、ボランティアやアンバサダーのネットワークに基づいて、オンラインでフィードバックを収集したところ、多くのヘルパーは一般的に状況の深刻さとサーキットブレーカー対策の背景を理解している、と政府による声明の中で供述しています。
CDEのスポークスマンは「しかしながら問題を抱えるヘルパーもいました。例えば、家にいることで休日に関わらず働かなければならないと感じてしまったり、休日に働いても給料が支払われなかったりすることです」と述べており、HOME(Humanitarian Organisation for Migration Economics)のケースマネージャーであるJaya Anil Kumarさんによると、雇用主が常に家にいるため、ヘルパーの仕事量は増加しており、ウェルビーイング(幸福感)に関する問題を巡ってヘルパーからの問い合わせ数が増えているとのことでした。

また、ヘルパーの携帯電話の使用に関しても雇用主による注意が増えました。ヘルパーを2人雇用しているファンドマネージャーのHenrietta Yapさん(39歳)は、雇用主は仕事量の増加を鑑み、家事を分担すべきだと話している。彼女はまた「洗濯は交代で行い、家族全員が家にいることでランチもディナーも用意しなければならないことを考慮し、平日の夜でも夕食をデリバリーで済ませるようにしています。」とのこと、彼女が夕食の準備をすることもあるそうです。

公務員のMarisa Lowさん(42歳)は、休日に自室で休んでいるヘルパーの邪魔をしないよう、4歳から10歳までの3人の子どもたちに細心の注意を払っているそうです。彼女のヘルパーは、サーキットブレーカー措置が導入されて以来、休日に外出しなくなりました。

Covid-19の状況の中で、ヘルパーと雇用主の間で発生する可能性のある問題に対処するために任命されたAnthea Ong議員は、Ang Huan Tingさん(29歳)とAbhishek Bajajさん(28歳)と共に、社会問題への啓発を目的とした非営利団体 ”A Good Space” から「S.H.A.R.E.」と呼ばれるデジタルキャンペーンを今月初めにスタートしました。
このキャンペーンは、コミック形式で展開されており、雇用主がヘルパーと一緒に働くための5つのステップが紹介されています:

  • マスクや消毒液はヘルパーさんと共有しましょう
  • 手はこまめに洗いましょう
  • ヘルパーに健康状態について尋ねましょう
  • 休息時間と休日を尊重しましょう
  • 家庭内のすべての人の健康とウェルビーイングを確保しましょう

MOMは、文化省および青少年と地域社会と協力し、雇用主への情報発信を支援するほか、大使館、雇用機関、町内会、MOMのサービスセンターの他、労働者と交流のある組織にもポスターを送付する予定です。

Anthea Ong議員は、「私たちと同じように、ヘルパーがCovid-19の状況に不安と恐怖を感じていることを忘れてはいけません。彼らは家族を残してシンガポールに渡り、私たちの生活を助けてくれています。私たちは正しいことをするよう努め、配慮を怠ってはいけません。
冒頭のJayさんと彼女の雇用主は、今も問題解決の真っ只中にあるそうです。

【これは元記事を要約・抄訳したものです】 
https://www.straitstimes.com/singapore/employers-maids-adjust-to-circuit-breaker-measures?utm_medium=Social&utm_campaign=STFB&utm_source=Facebook&fbclid=IwAR0fsdjOPeMNE4e2YCMfnsqPJ3hRXapjjb_JUz78e16Ln_CFO1XJbh9LDKQ#Echobox=1587263927

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