
おたま、コップ、靴でメイドを殴るなど、5年間近く続いた虐待 Woman slapped, pinched and hit maid with ladle, cup and shoes in abuse lasting almost 5 years
雇用主が金属製のおたまや陶器製のコップ、ハイヒールなどの家庭用品を用い、5年近くにわたってヘルパー(メイド)を暴行、虐待していたこの事件。
ある時、雇用主のTan Bee Kim氏(55)は、ヘルパーとして雇用していたフィリピン人のZeny Aquino Landingin氏(48)が食卓に料理を出す際に小さめのおたまを使ったことに激昂し、そのおたまで彼女の頭と額を殴った。結果、彼女は頭部に2つの血腫(血管の外側に局所的に出血したもの)を負った。
この一件がきっかけで同ヘルパーは雇用主による暴行に耐えきれなくなり、雇用主を警察に通報した。
10月20日、Tan氏は6ヶ月の実刑判決を受けた。Tan氏は傷害罪のうち1つについて有罪を認めており、判決は他12件の類似した容疑についても考慮された。
法廷文書によると、被害者のLandingin氏は2012年9月から2018年3月25日までTan氏のヘルパーとして働いており、Tan氏を警察に通報したのは2018年3月25日だった。被害者は毎月450ドルの基本給をもらっていたが、Tan氏の所有物を破損するたびに給料から差し引かれていたという。
Tan氏はLandingin氏を殴ることを繰り返し、時にはつねったり平手打ちをしたり、携帯電話など様々なものを用いて彼女を殴ることもあった。
2018年3月24日、Tan氏が居間でテレビを見ていた際にLandingin氏が夕食の準備をし、食事を提供した。しかし、夕食の途中でTan氏がLandingin氏を呼び、料理を出すために使ったおたまについて尋ねた。彼女は台所からおたまを持ってきて、Tan氏に渡した。
「被告人は被害者に近くに来るように言い、スープをサーブするための金属製のおたまを用い、被害者に怪我をさせる意図を持って被害者の頭の左側と彼女の額を1回ずつ殴った」と法廷書類の中で副検察官Muhamad Imaduddien氏とTay Jia En氏は語っている。
Landingin氏は頭に痛みと腫れを感じ、翌朝も腫れが続いたため、警察に通報した。
Tan氏の弁護人であるManoj Nandwani氏は、Tan氏は非常に早い段階で後悔の念を示し、自らの罪を認めていたため、厳罰が与えられるべきではないと主張していた。また、被害者はTan氏の行為によって精神的な被害を受けていないと主張、彼女はTan氏に立ち向かうことができ、ある程度の自由を享受していた点も指摘した。
しかし、Christopher Tan地裁判事は、それが状況であってもLandingin氏が繰り返し虐待を受けていたという事実を損なうものではないと述べた。また「被害者が恐怖を感じたと証言した複数の事例があった」と同判事は述べ、Landingin氏が通報するのをためらい、怖いとも言っていたと付け加えた。
Tan氏は来週には刑に服すため出廷する予定だ。
【これは元記事を抄訳したものです】https://stomp.straitstimes.com/singapore-seen/woman-slapped-pinched-and-hit-maid-with-ladle-cup-and-shoes-in-abuse-lasting-almost-5#xtor=CS1-10
*FDW:Foreign Domestic Worker の略 ヘルパー、メイド
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