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シンガポールのヘルパー(メイド)の休日の過ごし方 Here’s how foreign domestic workers spend their days off in S’pore

フィリピン人のヘルパー(メイド)の休日に密着、彼女らのシンガポールでの日常は掃除や料理以外にも多くのことがある

2019年4月19日に公開された記事

家族や友人から約2,355キロも離れた場所にいるフィリピン人のヘルパー(メイド)にとって、掃除、料理、洗濯などの毎日の家事が仕事だ。しかし、彼女らは雇用主の家に住み込みで働いており、多くの場合、家族の一員のように扱われるにもかかわらず、ホームシックのような感情を避けられない。

一般的に休日は毎週日曜日で、家族から離れた異国での生活や、仕事からのストレスから解放される休息の機会となっている。

Mothershipは、彼女たちがどのように休息を過ごしているのか、職場である家の外での生活を垣間見るために何人かの休日を取材した。

朝は教会へ

NovenaにあるAlphonsus教会(Novena教会として知られている)では、多くのフィリピン人のヘルパー(メイド)がミサに参加している。我々が訪れた日曜日はちょうど、敬虔な人々にとって特別な日であるパーム・サンデー(棕櫚の日曜日/エルサレム入城の日)だった。

Bacolod市出身のAnna Marieさんは、43歳にもかかわらず既に5人の孫に恵まれている。彼女の友人や彼女にとって、教会で過ごす時間は癒しの休息になっており、彼女は以下のように話した。

「休日は私たちにとって、とても大きな存在。例えば、私たちは時々落ち込むことがあるので、祈ることで癒しを得ているんです。自分自身を浄化する必要がありますしね(笑)なぜって、私たちは完璧ではないし、罪を犯すことだってあるからです」

ミサの後はピクニックの時間

ミサの後のランチはピクニックへ。

南Luzon出身のMary Graceさん(31歳)は、友人4人と一緒にピクニックへ赴いた。週末に通っている介護プログラムで知り合った彼女らは、休日は介護施設や精神科施設を手伝うことが多い。

今日は、そのうちの一人が最近シンガポールに戻ってきた特別な日なので、フィリピンの家庭料理を持ち寄ってお祝いするという。

「私たちヘルパー(メイド)は年に1度、1〜2週間くらいのペースでフィリピンに帰るのが一般的です。でもそれじゃ時間が足りないんですよね。だからこそ、このような集いが欠かせません。ホームシックから解放され、寂しさを紛らわせるために」

「時間があれば、2〜3時間程度でいいんです。私たちは毎月1回ないしは2ヶ月に1回程度のこのような時間を確保するために時間を節約しています」

ギターレッスン

ピクニックマット2、3枚ほど離れたところに座っていたJoy氏は、8人で集まっていたグループのひとりで、ギターを用いてフィリピンの人気曲からゴールデン・オールディーズまで、様々な曲を披露していた。

Bacolod市出身の45歳のJoyさんは、彼女を囲むように集まっていたグループにギターの弾き方を教えていた。それは彼女らが毎週楽しみにしている活動で、Joyさんもまた毎晩のようにそれについて思いを巡らせていると話していた。

「ギターを習いたいという同じ趣味、同じ情熱を持っているからこそこうして集まっているんです。私は自分の持っている知識を惜しまず共有していて、ギターを買ってさらに学べるよう勧めています。でも、もちろん我々はプロではないし、ただ楽しんでいるだけ。自分たちの時間を有意義なものにしたい」

「これが自分たちの表現方法でもあるの。1週間のうち6日間は雇用主と過ごしてるから普段、私の頭は仕事でいっぱい。でも日曜日は自分の時間、友達と過ごすんです」

ファッションモデル

他の場所に行くと、ギターとは全く異なるものではあるが、友人らにとある技術を教えている女性、Kateさんがいた。

「私はモデルとしての自分の才能を生かして、何人かにランウェイのウォーキングテクニックを教えています」

「みんなフィリピン人で、日曜日の楽しみになっていると思います。ホームシックになった人にはこのイベントに参加するように勧めています」

Bacolod市出身の32歳のKateさんは、4月28日にKallangシアターで開催される大きなショーのために友人の準備を手伝っている。

フィリピンのセレブも参加するというショーには女性役だけでなく、男性役のヘルパー(メイド)も参加することで注目を集めた。

シンガポールで働くフィリピン人男性のMarkさんもモデルのコーチングを手伝っている。

「ショーに参加するというのは自尊心を育む良い機会で、自信を持つことができるようになります。彼女たちは、これまでモデル養成コースのようなものを受けたことがありませんでしたが、シンガポールで初めてモデルとして活躍しているんです」

「我々はしばしば自分たちを一つの家族のように捉えています」

午後はバレーボール

午後の日差しが弱まってきたところで、Michelleさんが所属するバレーボールチーム「Squad Force(スクワッドフォース)」が毎週トレーニングを行っているKallangへと向かった。マニラ出身の46歳の彼女は、2年前に15人の仲間たちとバレーボールのチームを立ち上げた。

「知っている人がいれば、誰でも参加することができます。ここで練習すればいいんです。特別にどこかに行って時間を無駄に過ごすよりも、ここでバレーボールをするのが楽しい」

「ここでエクササイズして、様々なことを学べる。他の場所に行くよりも、ここで過ごす方がいい」

現在では、80人もの選手(そのほとんどがシンガポール国内でヘルパー(メイド)として働いている)が毎週、フィリピン人のコーチ陣によるトレーニングに参加している。

これらのトレーニングを経て、このようなチームが結成され、地元の大会に出場するために派遣されているという。

Mothershipに対し、コーチの一人が選手たちが共有する仲間意識について語ってくれた。

「これはチームとは呼ばない、家族だ」

「誰かが助けを必要としている時は、みんなが何ができるか考えて手を差し伸べる。たとえ外国人労働者であっても全員がメンバーを大切にしている」

夜はダンス

太陽が沈むと同時に、Mindanao島出身の28歳のJonnahさんとその友人たちが練習してきたダンスを披露しているところを取材できた。

彼女たちのグループは自分たちで振り付けをして練習を重ね、イベントや地元の大会で披露している。

「ダンスを踊ることで私たちのストレスやホームシックが軽減されるように感じます。ホームシックやストレスを忘れさせてくれるんです。家族や友人から離れ、独りで外国に住んでいるとストレスが溜まりますからね」

【こちらの記事もご覧ください】
トムソンロードにあるコンドミニアム(コンド)ではヘルパー(メイド)の施設利用を禁止しており、違反住民に一定期間の施設利用禁止措置

【これは元記事を抄訳したものです】
https://mothership.sg/2020/01/foreign-domestic-worker-day-off-filipino-maid-helper/

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