
警官の妻、ヘルパー(メイド)を拷問、餓死させたことを認める;最期の数日間、ミャンマー人被害者の体重はわずか24kg Cop’s wife admits starving, torturing maid to death; Myanmar victim was just 24kg in her final days
やせ細ったFDW*が髪の毛を掴まれ、ボロ人形のように揺さぶられている…そんな背筋も凍るような映像がに法廷で流されたのは2月23日のことだ。
シンガポール人で警察官を夫に持つ被告人は、24歳のミャンマー人ヘルパー(メイド)の雇用主で、被害者を餓死させ、拷問し、最終的に殺害したことを認めており、検察はGaiyathiri Murugayan被告(40)に無期懲役を求刑している。
殺害されたミャンマー人ヘルパー、Piang Ngaih Don氏は、10ヶ月近くの間、ほぼ毎日のように暴行を受け、食事も休憩もままならないだけでなく、ドアを開けたままシャワーを浴びるよう強要されていたという。
最後の12日間は、夜になると窓の鉄格子に縛られ、床で寝ていた。
被害者はミャンマー国籍で、2015年5月28日に家族のために来星し働き始めて以来、体重が38%も減少、2016年7月26日に最後の暴行で死亡した時の体重はわずか24kgだった。
彼女が人生の最後となる1ヶ月に受けた暴行は、Gaiyathiri被告と夫のKevin Chelvam容疑者(41)がヘルパー(メイド)と2人の子どもたちを監視するためにビシャンにある自宅アパートの各所に設置したCCTVカメラに収められていた。
被告人がヘルパー(メイド)に暴行を加える様子が撮影されていた映像の中には、夫妻の1歳の息子が映っているものもあった。
Gaiyathiri被告の母親であるPrema S. Naraynasamy容疑者(61)は、このアパートを頻繁に訪れており、映像にも映っていた。
Prema容疑者とChelvam容疑者は、複数の傷害罪に問われており、これらは裁判所で係争中である。
弁護側はGaiyathiri被告は息子を妊娠中に深刻なうつ病を発症し、それが強迫性人格障害を増幅させたと指摘しており、14年の懲役刑を求めている。一方で検察官は、被害者の死に関連する罪状が殺人罪から過失殺人罪に軽減された際に、既に被告人の精神状態は考慮されていたと主張した。
See Kee Oon判事は、後日判決を下す予定だ。
法廷では、被害者のPiang氏には3歳の息子がおり、ミャンマー国外で働くのは初めてで、シンガポールでは携帯電話を持つことも休日を過ごすことも許されていなかったことが明らかになっている。
Gaiyathiri被告はPiang氏は仕事が遅い上に、衛生観念が低く、食べ過ぎだとも感じており、予てから彼女の仕事ぶりに不満を抱いていた。
Gaiyathiri被告は当初、衛生管理や秩序に関するルールを定め、Piang氏が従わないときには怒鳴っていたが、2015年10月以降に身体的虐待にエスカレートしていった。
CCTVの映像には、Gaiyathiri被告がPiang氏に冷水をかけ、平手打ち、押す、殴る、蹴るにとどまらず、地面に伏せた彼女を足で踏みつけている様子も映っていた。
また、被告人はペットボトルや金属製のお玉などで被害者を殴ったり、髪の毛を引っ張ったり、熱したアイロンで火傷を負わせたり、首を締めたりもした。
被害者の食事は、水に浸したパンのスライスや、冷蔵庫から出してきたままの冷たいおかずのみで、夜にはお米を食べていた。彼女は一日に5時間しか眠ることが許されず、被害者の衛生問題を危惧した被告人により、何重にも重ねたフェイスマスクをつけて仕事をしていた。
7月25日の午後11時40分から11時55分までの15分間、洗濯をするのが遅いという理由でGaiyathiri被告がPiang氏に暴行を加えた。その後、Gaiyathiri被告とPrema容疑者は交代で水をかけるなど一緒に暴行を加え、夕食を与えず窓の鉄格子に被害者を縛り付けたまま放置した。
翌日の午前4時55分頃から午前5時頃までのおよそ5分間、Gaiyathiri被告は被害者の頭や首の部分を蹴ったり踏みつけたりを繰り返したほか、髪の毛を掴んで首が後方に伸び曲がるまで頭を引っ張ったり、首を絞めることを繰り返した。
午前7時30分、Piang氏は動かなくなった状態で発見されたが、被告人の夫、Chelvam容疑者は出勤、一方で蘇生に失敗した被告人の母Prema容疑者は医者を呼ぼうと提案した。Gaiyathiri被告は、午前9時30分から9時45分に近くの診療所に電話をかけ、往診を依頼した際、台所の床に被害者がいるのを見つけたと看護師に嘘をついた。
Grace Kwan医師は、看護師を通じて救急車を呼ぶことを提案したが、被告人は救急車ではなく医師の往診を待つと主張した。その間、被告人とPrema容疑者の2人は被害者の濡れた服を着替えさせ、居間のソファに運んだ。
午前10時50分頃、Kwan医師が到着し、ヘルパー(メイド)が亡くなっていると伝えたところ、2人はショックを受け、数分前に動いていたと嘘をついた。Kwan医師が警察に連絡するように言ったが、被告人は夫に連絡するために時間が欲しいと退けた。また、Kwan医師が被害者を殴ったかどうかを尋ねたが、被告人はそれを否定した。
数分後、Kwan医師は救急車を呼び、救急隊員が到着したのは午前11時30分頃で、その場でPiangさんの死亡が宣告された。
検死報告書によると、31箇所の新しい傷跡と47箇所の外傷が体のあちこちで見つかった。さらに繰り返し行われた窒息行為が脳への酸素欠乏につながっていたことがわかった。
* FDW:Foreign Domestic Worker の略 ヘルパー、メイド
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